県内小学校 建替工事
Vol1. 地域の教育の発展に寄与する誇りと喜びの想いを胸に
Prologue
自分への挑戦!手腕の問われる小学校建替工事へ
2020年9月、富山市の中心部に位置する住宅街の一角で、小学校の建て替え工事が始まった。富山市が推進している学校施設の耐震化事業の案件だ。条件は通常どおり校舎で授業を実施しながら、残された狭隘な敷地の中でA工区、B工区に分割された工事を同時に進めていくものだ。児童も行き交う環境で、どうやって工事を進めるのか。普段は閑静な住宅街に位置する事もあり近隣対策の調整が重要な状況の中、緻密な計画のもと、施工管理者たちの試行錯誤が始まった。
Member
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INTERVIEW
現場所長
前田 義行
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現場副所長
幅口 充
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現場主任
奥村 平
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現場職員
西田 光杜
Outline
限られた敷地の中で行う、パズルのような建築工事
富山市内にて、2020年9月にスタートした小学校の改築工事。改築といっても部分的なものではなく、旧校舎を取り壊して同じ場所に新校舎を建設する大掛かりな工事だ。旧校舎で子供たちが授業をする傍ら、新築工事を進めていく。狭い敷地の中でパズルのように工事を進めなくてはならない。別途発注の電気設備工事も含めた総勢13社による施工の中で、タカノ建設が担当するのはメインの建築主体工事。自社の工区だけでなくすべての工事の取りまとめと調整が必要になる。安全に工事を進めるために仮設計画や交通対策、そして地域住民様との様々な調整が予想されるため、経験豊富な前田義行が所長を務めることとなった。
地域の防災拠点でもある、小学校を建てる責任
旧校舎は1968年(昭和43年)に建てられたもので、現行の耐震基準を満たしていないことから、建て替えが急がれている。新校舎は子どもたちの学びの場であると同時に、地域の防災拠点としての機能を併せ持つ。やりがいと責任の非常に大きな仕事だ。さらに、今回の現場は住宅地の中心部に位置しているため、工事の騒音や車両の出入りが地域住民の暮らしに与える影響も心配だ。「通学路と工事車両の走行ルートを完全に分離した上で、児童が行き交う時間帯には工事車両の出入りも避けるなど、安全対策を徹底しています。学校と連携しながら日々細心の注意を払い、近隣の方たちにも安心して見守っていただけるよう、力を尽くしたいと思います」(前田)。
狭い通路で建築資材を、どうやって運ぶか試行錯誤
旧校舎の解体と基礎工事を経て、2021年2月に建物の本体部分を作る工事が始まった。いま一番の問題は、限られた敷地の中で、建築資材を運ぶ通路の幅を十分に確保できないことだ。他の工区でも同時に工事が行われているため、スペースに余裕がないという。苦肉の策として前田が考えたのは、大きなトラックで運んだ資材を小さな車両に積み替えて、リレー方式で運搬することだ。「今日も現場でシミュレーションをしてみたのですが、この方法でできるかどうかは、やってみなければ分かりません。最悪の場合、すべて手作業で運ぶことになりますので、当日までに代替案をひとつでも多く試しておきたいと思います」と、前田は真剣な表情で語る。
一緒に汗を流してくれる、協力会社にただ感謝
「どんなに難しい工事でも、この世の中で、出来上がらなかった建物はありません。でも、その影でどれほど多くの職人さんたちが汗を流してきたかと思うと、本当に頭が下がる思いです」と語る前田。今回のような場合、無理は重々承知の上で、協力会社に仕事の進め方や納期を指示せざるを得ないところが辛いという。それでも、多くの協力会社がこの仕事についてきてくれるのは、タカノ建設との間に、何十年にも渡る深い付き合いがあるからだ。「一緒に汗を流してくれる職人さんの存在を当たり前と思わずに、感謝して仕事に取り組みたい」と、前田は自分に言い聞かせる。本格的な工事の開始を前に、現場では一層、緊張したムードが高まっている。地域への想いを胸に私たちの挑戦が、始まろうとしている。(続)
Same Project
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